企業の求めるスキルを持っていない
転職活動がなかなかうまくいかないケースで想定されるのは、自らが持っているスキルと企業が求めているスキルのレベルに差が見られる点です。
ポートフォリオサイトに自分がこれまでに作った作品をまとめて、それを転職活動で用いていくことになりますが、その際にポートフォリオサイトを見た人がこれならこの人に任せたい、雇いたいと思わせるようなものでなければなりません。
そうしたものがない可能性が高いことが言えます。 コーディングの技術に関しても、人によって大きなスキルの差が見られます。webデザインをするにあたり、コーディングを応用することが必要になり、人によってはコピペをしたり丸暗記をしたりしてやっている人もいます。
これではスキルが上がるわけもなく、企業側もそうした人を求めようとはしません。何度もコードを書いて、模写をしてきた人の方がスキルは上がりやすいです。
他にもデザイン力が求められるなど、転職活動では色々なものがスキルとして必要になります。
ほとんどの企業は即戦力を求めており、コーディングの技術やデザイン力などわざわざ教えなくてもいいようなことはすでに一定の水準にあってほしいと考えます。その水準に到達していない可能性が高いです。
応募する企業・求人を厳選しすぎている
転職活動ではweb業界に限らず、条件面などを色々と絞りすぎて、結果的にハードルが上がってしまうような状態になることがあります。
待遇面や福利厚生面、仕事のレベルなど様々な思惑で転職活動をすることになりますが、その際に企業に対する要望が増えてしまい、それで転職につながりにくい状況を生んでいる可能性があります。
一方その割に、web業界のトレンドなどに関する情報が抜けているケースも見られます。トレンドを知ることでどのような技術が必要なのかがわかるため、転職活動の際に有益なことが多いです。
また単にwebデザインだけでなく、そこに至る過程が重要であることもわかるため、そうした視点を持つこともできます。面接にも役立てることができ、とにかく情報を集めることが大事です。
こだわりを持つこと自体は何も問題はなく、むしろその姿勢は大事です。しかし、こだわり続けることでせっかくのいい待遇を見逃してしまうことがあり、もったいないです。
これだけは大事にしたいというものだけを決めておき、あとは業界のトレンドや現実を見た上で柔軟に対応していけば問題ありません。こだわりがある場合にはまずはそれを横に置いてみることが必要です。
面接で「企業が聞きたいこと」に答えられていない
転職活動ではポートフォリオサイトを見せて、これまでの実績を見てもらいます。
その際になぜこのようなデザインにしたのかなどを面接官から問われることがあります。企業側が求めているのは質問に対して論理的に答えられるかどうかです。
論理的な考えが一貫していれば、その論理性を認めてくれるようになります。なので、練習の際には論理的に答える練習が必要になっていきます。
Webデザイナーという仕事はグラフィックデザイナーとは違い、デザイン面の他にボタンを押させるなど、そのページを見た人にアクションを起こさせることが求められる仕事です。
効果が低ければどのようにそれを改善するのかとか、現在はどのような技術が席巻しているのかなど様々なことが求められます。
ビジュアル面のことを聞いているわけではないのに、ボタンの大きさを改善するなどにとどまれば、企業が聞きたいこととは離れています。
採用活動では具体的な数字や具体的な行動が大事です。これだけの成果があったというのを数字で表現できれば、真実味が増します。そしてその理由を尋ねればそれに信憑性があるかもわかります。結局企業が求めているのはデザイン性ではなく、論理性や成果、そして具体的なビジョンです。
どんな人が企業に求められているか考えてみよう
転職活動では自分視点で考えてしまい、それが自分の首を絞める結果になることが言えます。
自分視点で考えるということは、給与面や福利厚生などそのあたりのことを考えるようになりますが、企業はそうしたものを求めていません。
企業視点で考えるならば、どのような利益を企業にもたらすのか、足りない要素をどのように補ってくれるのかなどそのあたりの部分を求めます。
論理的な思考ができることは当たり前のポテンシャルであり、先を見据えた考え方も基礎的な考え方です。大事なのは自らが持つ強みと企業が設定しているビジョンがマッチしているかどうかです。
中途採用をしてでも転職してくれる人を探すのは、現時点でその企業に弱い部分があるからです。それを埋めるような人材を求めることになりますが、そこにその穴を埋めてくれそうな人が来れば採用しようとします。
まずその企業の将来的なビジョンを知ること、そして自らの強みを知ることをそれぞれの視点から考えていくことで求められる人材とはどういうものかを知ることができます。あとはビジネススキルなどを磨き、コミュニケーション能力を鍛えていけば、企業自身が応募者が働く姿をイメージしやすくなり、採用してくれるはずです。